コアラ建築設計室

けんちくちくちく

建築部位別に適した木材の選定方法

f:id:koala-architect:20210829230359j:plain

建築には様々な種類の木材が使われていますが、どの部分にどのような材種が使われているのかご存じでしょうか。
今回は「建築部位別に適した木材の選定方法」について解説していきます。

 

木材利用への注目

下記を例とし、国や各自治体は木造・木質化に注目し木材の利用を促進していることや、SDGsにより木材利用への注目がさらに高まっています。
 
□公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律(林野庁
□木材利用促進のための補助事業(各自治体による)
□大規模木造建築物の規制緩和(平成30年法律第67号)
□低炭素建築物認定制度 (国道交通省)
自治体主催の木造建築物の賞レース(各自治体による)
□森林×SDGs林野庁
 

f:id:koala-architect:20210829230406j:plain

image©林野庁
 

国の公共建築物の木造化率9割超

国土交通省の発表によると、平成 30 年度に国が整備を行った対象となる低層の建築物の木造化率は90.6%(耐火建築物は除く)となり、木材利用促進法の施行以降、最高の木造化率となったそうで、今後も事業者や個人で建築物を建てようとしている人たちの注目も集まっていくでしょう。
 国土交通省の発表はこちら
 

建築部位別材種リストと材の性質 

意匠設計を行っていると、たくさん種類がある中で、どの材を選ぶべきか悩む機会も多いかと思います。木材は材種によって性質が変わってきます。それぞれの特徴適した建築部位を知り、よりよい提案ができるように一覧表を作りましたので、是非参考にしてみてください。
下記のpdfをダウンロードしていただくと、材種に貼り付けてあるリンク先から樹種の性質について詳しく記載したページに飛べます。

f:id:koala-architect:20211010152920j:plain

↓pdfダウンロードはこちら

材種は、たくさんある中から建築でよく使用されている材種を抽出しています。
建築部材に〇印がある樹種は、よくその部位に使われることがある部位です。表を参考に材種の候補をあげ、施工業者と相談しつつ、設計に落とし込みましょう。
 
〇印がない建築部位にも使用することができます。例えば意匠的に「カラマツ」を家具材として使いたいが、この表では〇がついていないから使えない。。というわけではありません。その材種の強度特性を知り、適切な用途で使用するのであれば、問題ありません。また、木材の産地によって性能が変化するということも念頭においてください。
 

まとめ

木材は、コンクリートや鉄骨と違って性能が一定じゃないので、少し扱いずらいです。
上手に使えるようになるには経験が必要なのかなと思ったりします。
ですが身の回りにはたくさんの木材があるので、いろいろなことに挑戦しながら理解を深めていきましょう。
 
分からないことや知りたいことがありましたら、気軽にお問い合わせやコメントをお願いいたします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今日は以上です。ちょっと寝てきます。